GoogleのInnovationReviewは20%ルールに勝るか? (PEOPLE)
ZDNetで面白い記事を見つけました。
http://japan.zdnet.com/sp/feature/enterprise-trend/story/0,3800089971,20395377,00.htm?tag=zdnw
Googleが、Innovation Reviewという、要は新しいアイディアを持ってきた人を奨励するという仕組みを導入したということです。
Googleといえば、20%ルール(就業時間の20%は、自分らしい試みを行うこと)など、社員の創造性を発揮してもらうようなルールが有名ですよね。
しかし、これが機能しなくなってきたのか、新しいルールとして、InnovationReviewを導入したとのこと。
最近、Googleから脱出して、自分でベンチャーを起こす人などが増えてきているため、その流出を阻止する目的もあるようです。
ある意味、アイディアを持ってきた人を奨励するという、普通の会社がやるようなことをやっています。
いわゆる、「イノベーション奨励(アイディア奨励)の見える化」風です。しかし、これはあまり成功しないのではないかと個人的には思います。
見える化が成功する条件は、その制度が目に見えることが大事なのではなく、「みんなの腑に落ちる」ことが大事です。
コンサルタント会社ローランドベルガー会長の遠藤功氏がその著書の中で言っているように「信号の赤は危ない!」といった意識の共有ができて行動につながるまで腑に落ちたら、見える化の成功です。
そういった反射レベルの見える化と比べると、今回の制度は、あまりに頭でっかちです。つまらないです。
むしろ、新しいアイディアを思いついたら、すぐに頭上のチャイムを鳴らして、経営者のところへ駈け込む権利が与えられ、さらにそのアイディアが良ければ、今すぐ現在の業務からはずされ、数億円の資金を自由に使っていい権利が与えられる、くらいのインパクトがあった方が面白いと思います。(まぁ、こんなことしても、今度は怖くて誰もチャイムは鳴らさなくなると思いますが)
そもそも、残念ながら新しいアイディアと実行いうのは、"ちょっとした"チャレンジと勇気を伴うものであり、大企業の風土と合いません。
大企業はもともと安定しなければならないものですし、そこでのチャレンジは、ちょっとした勇気レベルではなく、大変な責任を伴います。
このあたりの感覚的な判断こそ、実は人間が長い間培ってきた反射レベルの行動原則であって、それを誰もがいろいろな制度を作って打ち破ろうとしていますが、打ち破るのは大変困難でしょう。
どれだけ考えても、
「新進気鋭のアイディアを思いついたので、"試し"に大企業の数億円の資金と数千人の人員とブランドネームを導入して、チャレンジしてみる」なんて人間の腑に落ちないのです。
それが感覚的にわかります。
だから、そんなものをどう制度化してみんなの意識に上るようにしたところで、うまくいかないんじゃないかと私は思います。
「そんな批判ばかりしないで、お前もアイディアを出してみろ!」
って言われたら、ひとつは集団心理を利用することかなぁと思います。
大企業で新しいアイディアが出にくい理由は、集団が大きくなったことによる、つまはじきや責任の大きさの恐怖がひとつの原因だと思っています。これは、人間の潜在意識に深く根付いています。
そこで、その恐怖を頭でっかちの制度ではなく、集団心理を使って和らげます。どうするか?
小さい支店をたくさん作って、集団を小さくします。
そうすると、人間は気分が緩みます。そして、新しいアイディアが出やすくなります。
大企業にいってみるとわかりますが、えてして大きな支店より、小さな支店の方が活気がありますし、自由にやっています。優秀な人も育ちやすいです。大体、10人くらいがベストです。
ただ、そうすることにより、管理コストは大幅に上がるでしょう。
いやー結局、何にせよ、矛盾していますね。
また私自身に新しいアイディアがあるかもしれませんし、ひょっとしたらこのGoogleの試みが成功するかもしれませんので、このあたりは、また追ってレポートしたいと思います。
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