RiTurban‘sサイト解析ブログ

2011年のアクセス解析業界の予測

2011年01月12日

明けましておめでとうございます。

このブログは今日が年初。
本年も宜しくお願いいたします。


■2011年のアクセス解析業界の予測


年初らしく、今日は簡単に2011年の業界予測から入ってみようと思います。

以下3つの視点で僕なりに予測してみました。

1.アクセス解析業界の規模について
2.アクセス解析ツールについて
3.2011年アクセス解析これだけは抑えよう!

—–
—————————————————-

1.アクセス解析業界の規模について

—————————————————-
昨年通りゆるやかな増加だと思います。

アクセス解析って、
一般的にどこかで市場が爆発すると思われていますが、
実はそれはないと思っています。

なぜかというと、
アクセス解析に関する意識は二極化しているからです。

アメリカでもそうですし、
矢野研究所もしばらくは微増傾向という見方ですね。

yano2010.gif

(出典:アクセス解析ツール/広告効果測定ツール市場 に関する調査結果 2010)
http://homepage-shindan.com/url/file/yano2010.html
※矢野経済研究所

やっぱり解析をやるところはやるけど、
やらないところは一生やらないと思います。

もちろん、アクセス解析しなくても、
営業センスがあればWEBサイトはうまくいくことが多いからです。

なんとなくこれって会社経営と、
経営管理(≒BIツール)の関係に似ていると思います。

但し、WEB業界内での注目度はより高まると思います。

なぜかというと、
今はWEBで結果を出す”運用”に注目が集まっているから。
yano2010-2007.png

(出典:ITmedia 矢野経済研究所の西川氏の記事)
http://homepage-shindan.com/url/file/itmedia2010-2007.html

そしてWEB業者ができる差別化に
最も手っ取り早いテクニックのひとつが、
アクセス解析だと思います。

ですので、WEB業界で働いている人ならば、
アクセス解析の知識は必要とされてくることが増えると思います。

特にコンサルティング需要は同市場の中でも登り調子だと思うので、
勉強しておいて損はないと思います。

—————————————————-

2.アクセス解析ツールについて

—————————————————-
WEB業界では注目度が高まることから、
ツールはもっと沢山出てくると思います。
特に顧客追跡できるタイプ。

しかしメガヒットになるようなソフトは難しいと思っています。

なぜかというと、先ほど書いたように、
クライアント側の意識は二極化していて、
実はそれほど市場は拡大しないっぽいから。

通常クライアントは結果が出れば良いわけで、
別に高いお金を払って解析をしてほしいわけではないわけです。
ひょっとしたら「解析」って言葉自体が好きじゃないです。

だから、なかなか有料での導入まではいかない。

ですのでツールベンダーさんは、
一般ユーザーに安価で沢山販売するモデルを考えるより、
意識があがっているWEB業界の関係者向けに販売した方が僕はよいと思います。
(但しお試しを設けるなど、何かしら導入しやすくすることが大切)

もしその形をとらず、
一般ユーザー向けでもメガヒットあるとすれば、
わざわざ新規導入がいらない解析ツールです。

今でいうとハーモニーさんのArestが近いと思います。

▼アクセス解析ツールArest
http://homepage-shindan.com/url/file/arest.html

無料でGoogleAnalyticsのデータを解析してくれるわけです。

でも僕が思うのは、
もうちょっとユーザーフレンドリーの方がいいかなぁと思っています。

実は今年、僕も何か面白いツールが作れたらなーと思っています。
できたら発表しますね。お楽しみに!

—————————————————-

3.2011年アクセス解析これだけは抑えよう!

—————————————————-
最後に、知っておいた方がよさそうな
アクセス解析業界のトレンドについて。
3つ記載します。

1.GoogleAnalyticsの変化。

▼ryownet(りょうねっと)さんの記事
http://homepage-shindan.com/url/file/newanalytics.html

僕は衣袋さんのメルマガで本記事を知ったのですが、
GoogleAnalyticsはそのうちバージョンアップして
・サイト内でどこがクリックされたか?
などを自動計測できるようになりそうです。

これはすごい。
これから新規導入する人はいいですね。
今年も要注目です。


2.GoogleAnalyticsでできない部分(顧客特定)の計測。

上記の1と逆を行くようですが、
本当の意味でのCRMにも繋がる顧客追跡は
これからのトレンドになると思います。

・広告の間接効果計測
 ▼アドエビスの間接効果計測
 http://homepage-shindan.com/url/file/adebis-kansetsu.html

・ヒートマップ系の計測
 ▼サイトの強み・弱みを可視化する、ヒートマップ9選
 http://homepage-shindan.com/url/file/heatmap9.html

・顧客追跡(One2One)
 これからはアクセス解析をOne2Oneの計測にいかに近づけるか?
 つまり「顧客一人一人を大切にするか?」
 という部分がアクセス解析でも重要になると思います。

 なおこれを大雑把にグループわけをしていくのが
 セグメンテーションの考え方になるわけで、
 こういったセグメンテーションについても、
 もうちょっと情報が溢れ出すと思いますので要チェックです。
 (僕も書きます)


3.プライバシー。

さて、最後のトレンドはまさにアクセス解析業界に逆行する形ですが
「私の情報を取得するな!」という人たち向けの対応。

以下はmakitani.comさんより
▼2011年のアクセス解析・広告効果測定の領域のトピックスは「トラッキングのオプトアウト」か
http://homepage-shindan.com/url/file/optout.html

確かにユーザーとしてみれば、
自分の行動が計測されているのは気持ち悪いわけです。

ですのでブラウザ側で防御策が出ても
なんら不思議はありません。

とはいえ、防御機能を使うのは
全体としては数%以内にとどまるのではと思います。
※コンピューターリテラシーの問題で。

とはいえ、変な計測URLをメルマガにいれれば、
メーラー側で迷惑メールになるという可能性もありますし、
今後、防御機能も自動にならないとも言い切れない。。

やはり
・必要のないデータは取得しない
・プライバシーポリシーを明記する
などの対応をし「あくまで顧客のためにやる」
という原則を忘れないようにしないとダメですね。

人のプライバシーを知るのはある意味ゴシップみたいなものですから。。
特にアクセス解析好きは肝に命じておかなければならないと思います^^;


以上、2011年の勝手な業界予測でした。
では本年も宜しくお願いします。

丸山