RiTurban‘sサイト解析ブログ

仮説の立て方

2011年11月14日

「KPIを求めるには仮説が大切」
「仮説から指標を導き出そう!」
「仮説が一番大切だ!」

仮説…

仮説…

仮説が一番、
電話が二番、
三時のおやつは…

▼三時のおやつ
http://www.youtube.com/watch?v=pMqlMUeZVJQ

■仮説ってどうやってたてるの??

「仮説が重要」って一口にいいますが、
そもそも、どうやって仮説ってたてたらいいのでしょうか?

僕はこの仮説という言葉があまり好きではありません。
この言葉を聞くと思考停止するからです。

それより「集客するアイディアを出そう!」
といった方が、よっぽど頭が回るわけです。

よい質問をすると、よい答えがでます。

僕の経験からすると、
この「仮説を立てましょう!」というのは、
ちょっと悪い質問になります。

でも、現場では仮説を求められることも多いと思います。

そこで本日は、
仮説の立て方を簡単にお伝えしたいと思います。

■仮説の立て方。

仮説の立て方はとても簡単です。
以下3ステップでできます。

1.お題を決める
2.お題を解決するためのアイディアを出し続ける
3.アイディアの精度をあげる

さっそくやってみましょう。

せっかくなので、
今回はちょっと夢のあるお題をやってみます。

1のお題は
「宝くじで3億当てるために必要なこと」
にします。


■宝くじで3億当てるための仮説

では早速2ステップ目のアイディア出しです。

まず、全国のクジを買い占めれば確実にあたります。
しかし、それはおそらく2つの理由で実現不可能です。

1つ目は、買い占めを店側が断る可能性が高いこと
2つ目は、費用が膨大にかかること

です。

ん、費用が膨大にかかるにしても、
もっと戻ってくるならいいんじゃないか??

ということで宝くじを全て買い占めたとすると、
どのくらいバック(払戻)があるか早速調べてみました。
(※くだらないとは言わないで)

宝くじの払戻率は46.4%でした。
ということは、半分以上は胴元の取り分です。

つまり200億円購入しても、
100億円以下しか返ってこない。

宝くじの胴元になるのが一番確実です。。

しかし、これで諦めてはいけません。

よく当たりやすい人がいる、って言います。
だから、そういった確率論で攻めてみてはどうでしょう?

以下のサイトが見つかりました。

▼当たりやすい人
http://kaiun-kofuku.com/kaiun/tokuchou.html

このサイトによると

 ・購入者の中心は中高年の男性
 ・名字が「K」の人は幸運かも
 ・買うのは資金に余裕のある人
 ・水がめ座がチャンス!

とのことです。

とりあえずここでアイディア出しはやめて次に入ります。


■仮説の精度を上げるには?

先ほどのプロセスを進めていくと、
———————–
★宝くじ3億円を当てるには
・買い占めは当たるけど、損するし実現不可能(事実)
・苗字がKならば当たるかもしれない(仮説)
・水がめ座は当たりやすいかもしれない(仮説)
———————–

といった内容が出てきました。

しかし、どうも後ろ二つの仮説は確証が低い、
つまり「たまたま」であると考えられます。

水がめ座やKの話は、
人口比率などの影響があるかもしれません。

3ステップ目のアイディアの精度を上げるには、
こういった「事実」を集める必要があります。

つまり人口比率や、過去の販売実績などを調査し、
「偶然ではない」という事実を積み上げるわけです。

言葉を換えれば「因果関係がある」
という結論を持ってくるわけです。

WEBサイトでいえば、
ここでアクセス解析のデータから、
事実をひっぱってきます。

そして、仮説の精度をあげるのです。

■3ステップ目を終えて・・

ここで今までをおさらいしてみます。
—————————–
【1.お題
宝くじで3億円を当てるには?

【2.アイディア(仮説)
買い占めはダメだけど、苗字がKなら当たる!?

【3.精度を上げる】
駄目だ。苗字がKなら当たるはおそらく偶然だ。。。
—————————–

ということで八方塞がりになりました。
ここで再度2のアイディア出しに戻ることもできますが。。

そもそも、お題が不可能なのは目に見えていますので、
今回はここでやめておきます。

少なくとも、Kさんなら当たるかも!?という仮説は出ました。

ただ、残念ながらその仮説の精度をあげることはできませんでした。
でも、これでいいのです。

次 回は、
もうちょっとましなお題に取り組む必要がありそうです。

■結論:仮説は簡単に立てられる

ということで、今日は仮説の立て方についてお伝えしました。

仮説の立て方で悩んでいる人は、
今回のように「アイディア出し」だと思うと、
意外とスラスラ出てくると思います。

コツは
「3億円当てるには」
「もっと多くの研究者を集めるには」
「もっと多くのお客さんに申し込みボタンを押してもらうには?」

といったように、お題を具体的にすることです。
これをやるだけでだいぶ違います。

あとは、先駆者を見つけること。

今回のように「宝くじに当たる方法論(?)」
を既に確立している人がいるように。。

自分のお題について、
すでに考え尽くしてくれている人はいるものです。
そういったサイトや人をぜひ見つけましょう。