「マンガでわかるアフィリエイト」(あびるやすみつ著)を読んだ
2014年11月20日
本当に今更で大変申し訳ないのですけど、
「マンガでわかるアフィリエイト」を読みました。
感想
一言でいうと「笑った」です。
「儲かりまっせ」という言葉に踊らされ、大金をつぎ込んでいってしまう人たちが何人かでてくるのですが、ドラマで情けない主人公を見ている時のように、「お前、もうやめとけ!」と心の中で口走ってしまいます。
しかも、そのうちの一人は丸山という僕の名前です(笑)
この丸山さん、顔はそこそこかっこいいのに行動がダサいという感じで、カッコ悪さがより際立つ構成になっています。その分、とてもおもしろいです。
なお、この話しはフィクションだと思いますが、妙にリアリティがある話しですので、きっとあびるさんがどこかで見聞きした内容が入っているのではないかと思います。
(あ、丸山が騙されて大金をつぎ込んでいるシーンではなくて、騙す人が沢山いるというところです)
このウェブ業界というのはこういう怪しい人達が有名になってしまうのも確かで、ミイラ取りがミイラを作って儲けていくという構図があります。
個人的には、後ろの方の章にあるあびるさんの起業までの成功ストーリーが一番面白かったですね。リアルですし、実際にアフィリエイトをやってみたいと思う人の参考になるのではないでしょうか?
笑いを入れながらも、あびるさんの「業界を良くしていきたい」というメッセージ性にあふれた著作だと思います。
向いている向いていないの前に、業界を知るという意味では、アフィリエイトをやろうという万人に読んで欲しいと思いました。そうしないと、ちょっと危ないです。
インターネットって、僕の経験でいうと、特に最近は情熱をもってちゃんとやらないとうまくいきません。もう簡単に儲かるっていうのはないんです。
この背景には、ウェブサイトの数が飽和状態にあることがあげられます。
2000年ごろとか、インターネット初期は、サイトの数そのものが多くないので、ユーザーに選択肢がありません。そこで、作ればアクセスが集中するという先行者利益みたいなところがあったわけです。つまり開拓者の時代。
ところが、今の時代は、多くのユーザーがネットサーフィンをしていますし、むしろサイトなんて選びたい放題です。なので、そこで選ばれる努力をしなくては、なかなかうまくいきません。
喩え話でいうと。。
おそらく明治時代の吉野家なんて、物珍しさから一気に人が集まったと思いますが、21世紀の現代では、すき家など含めて競争が激化しています。
調査もせず下手に店舗なんて出したら大赤字。時代によって勝ちパターンというのは変わりますね。
インターネット業界では、未だに開拓時代の「作ればうまくいく」と思われている節があるのですよ。でも、その時代は残念ながら終わってしまいました。
…でも、こういう話しって面白くないですよね。
直接は関係ないけど、簡単に儲かるということについて
できれば簡単に儲けたいというのは、人間の基本的な欲求だと思います。
ぶっちゃけ、僕もそうですし。(ただ簡単すぎると人生灰色になっちゃうとも思いますけど)
じゃぁ簡単に儲けるってどうすればいいのか?
人々に瞬間的に沢山お金を使ってもらえばいいのです。
じゃぁどうやったらお金を沢山使ってもらえるのか?
その人にとって、無視できないほど効果のありそうなものを、販売していけばいいのです。
じゃぁ万人に無視できないほど効果のありそうなものって何か?
それは、確率50%で1000万円があたる、10万円(限定10本)の宝くじです。
嘘みたいな話しですが、巧妙にこのような宝くじのような商品をつくり、意図的にしかける人たちがいます。通常こういう人たちは詐欺師と呼ばれます。そうやって彼らは成功します。
さて、ここで言いたいのは詐欺師が悪いという話しではなく、お金を稼ぐということについてです。
お金は気持ちで動くあやふやなもの
僕達は、お金を稼ぐためには「労働」が必要と教わりました。
しかし、上記のように「詐欺」でもお金は動きます。
実際、お金の価値というものは上記のように絶対的なものではなく、人々の感覚でどうにでもなってしまうものです。
景気がいいというのは「気」と書きます。
阪神が優勝しただけで、気分が良くて使うお金が増えてしまう。それくらい僕達みんなの感情に左右されています。
僕達はそういう教育をうけなかったので、そうは思っていないのですが、実際は「気」次第でお金なんてどうにでも動く。それが現実だと思います。
株価もそういうのが多いですね。なんかがん◯ーの株価が上がりそうだから、購入者が増えて上がるのです。バブルもそうですね。
それを知っていて、意図的に仕掛ける人たちがいます。そして、それは実際、労働なくして額面上のお金を増やすのです。
さて、それくらいあやふやなお金ですから、バブルやサブプライムのように「人々が急に不安になる」と、多くの人が一気に夢から醒めて、またお金はマイナス方向に動いたりします。
多くの詐欺師はそれは見越していますから、その時には勝ち逃げていたりします。むしろそれすら利用して更に儲けたりします。
でも、そんなことばかりやっているのが”バレる”と、「あの人って、嘘ばかり」ということになります。つまり信頼を失っていくのですね。
お金があやふやなものだとしたら、それに比べて信頼はだいぶ絶対的なものです。
「あの人は信頼できる」というのは、その人の日々の言動だったり、口コミだったりの積み重ねです。つまり、信頼を勝ち得るのは、日々の地道な努力と時間です。裏ワザがないのです。
しかも、もしひとつでも大失敗をしようものなら、信頼は一気に崩れます。
恐ろしいですね。
で、この本に戻ってきます。
この本では、多くの詐欺師の手口をばらし、それよりは信頼される方向でお金を稼ぐための話しが紹介されています。しかし、信頼ということは地道な努力が伴います。
これはつまらない話しかも知れません。
もしお金だけにフォーカスするならば、詐欺師の道を歩むのもいいと思いますし、それよりはなるべく信頼されたいということであれば、多少時間はかかりますが、人々が喜ぶような企画や信頼をお金に変えていけばいいと思います。
これは選択の問題ですので、誰にも何かを言う権利はありません。
皆がクソ真面目な世界っていうのも面白くないですしね。変な情報があって、それに踊らされるのも楽しいかも知れません。僕はこのあたりは結構許容範囲が広いほうだと思います。
まぁ少なくとも、僕自身は、死んだ時に多くの人が笑ってくれたというのを人生の誇りにしたいと思っているので、あまり人々が笑顔にならないことには手を出したくありません。
そして、あびるさんからは、「まっとうにやってみようよ!その方が面白いよ!」というメッセージをより多くの人に伝えたい、という気持ちを感じました。
さらに、この本は、いざ自分がやってみようと思った時に気になる、著作権などについてのアドバイスがしっかり入っています。これ、なかなか正式な回答って探しづらいので助かりますね。
このあたりに実践者の細やかな気遣いを感じました。
って、かなり真面目な話しになってしまいましたが、このマンガの本を読めば、こんな小難しい話しはさておいて、そんなことを30分程度で感じられると思うので、オススメです。
マンガでわかるアフィリエイト