RiTurban‘sサイト解析ブログ

個客とIAとアクセス解析(元楽天の清水講師)セミナーの感想2/16

2011年02月17日

■元楽天の清水さんのセミナー


元楽天の清水さんが講師を務める

「個客とIAとアクセス解析」

というセミナーを受けてきました。

なんのこっちゃ?と思われるかも知れませんが、
セミナーの大まかな趣旨としては
————
サイトを効率的に改善したいですか?

だったら、あなたが知りたいデータを意識しましょう!
そしてそのデータを取得しましょう。

そうすれば、間違いにすぐに気づいて効率的に改善できますよ。
そのための考え方とコツをお伝えします。
————
というものでした。

ちょっと難易度が高く、抽象的な話も多かったのですが、
大変役に立つ考え方でしたので、
どこまで僕が理解できているか不明ですが(^^;)
以下、簡単にまとめてみたいと思います。

今回のセミナーを時系列にまとめると
ちょっとわかりづらくなると思うので、

もう大雑把に今日からすぐに使えそうな部分を
無理やり5つピックアップしてみました。
———
1.知りたいデータを明確にしよう
2.スコアリングをしよう
3.コンセプトダイアグラムを作ろう
4.今流行りのアトリビューションとは?
5.役立ちツール紹介
———

以下、順番に。


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1.知りたいデータを明確にしよう

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これは僕も感じていますが、
多くの人がアクセス解析を使いこなせない一番の理由は、
「なんとなく過度な期待をしているから」だと思っています。

どういうことかというと、
「スグ改善に使えるんじゃないか?」
「どこが悪いかすぐわかるのではないか?」
とアクセス解析そのものに期待してしまうのです。

でも、アクセス解析というのは
結局、現状把握ができるというだけです。

現状把握した後、その改善案を考えるのは人間です。
ですから、

「アクセス解析で悪いところを知るには?」

ではなく、

「サイトの現状把握をするとしたら、何を知りたいだろうか?」

と自問すると、自ずと取りたいデータが決まります。

取りたいデータが決まれば、
テクニック次第でいろいろデータを取得することができます。

あとはマーケティングなどを勉強していったり、
他の人が取得しているデータを参考にしながら、
取りたいと思うデータを増やしていく。

これがアクセス解析上達の次のアプローチになるのかなぁと思っています。

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2.スコアリングをしよう

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本セミナーでも「今スグ使える!」と思われたパートでした。

要約すると、
「独自のスコアリングを導入すれば更に分析が楽しくなるよ」
という話です。


そもそもの発端として、
通常、中小企業のサイトのコンバージョンは
毎月15件など少ないことが多いですが。。

でもその15件だけだと、分析するデータが少なすぎて、
次に何をすべきかアイディアがわかないことが多いですね。

この時に、もうちょっと広い視野で、
見込み顧客”候補”を見つけることができれば、
分析する箇所が増えます。

このために使えるのが
独自の評価(スコアリング)。

例えば、
—–
ファン度
信頼度
買いたい度
—–
などで点数がつけられれば面白いと思いませんか?

丸山は、
エロサイトのファン度500点とかです。
(※本当かどうかは知りません)

じゃぁどうやって点数をつけるかですが、
例をあげると、

・サイトに10分以上滞在して、
・ページを5ページ以上読み
・しかもサイトに10回以上訪問している

という人はかなりエロイかも知れません(笑)

こう独自の観点で指標(KPI)を作り、
点数をつけていきます。

サイト滞在時間1分につき100点とかですね。

そして、その点数別に傾向やコンバージョン率を見ていきます。
面白いですよね。

次のコンセプトダイアグラムを作ると、
更に納得のいく点数付けができるようになります。

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3.コンセプトダイアグラムを作ろう

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なにやら難しい名前ですが、要は
「サイトのコンセプトを図解しようよ」
ということです。

多くの人はホワイトボードなんかを使って
簡単にはやっていると思います。

それを紙に書いて共有することで、
更にいろいろ気づきが増えるということです。

例えば僕のこのサイトではこんな風になります。


conceptDiagram.001.jpg


コンセプトダイアグラムは自由に作っていいそうですが、
僕が思う制作の5ステップは下記です。
———
1.潜在顧客?ゴールに到達した顧客までを縦軸にそれぞれ描く(左の人物達)
2.その人達がゴール到達までにどういう変化を辿るか描く(緑色の四角)
3.その変化を起こすためのサイトの仕組みを考える(茶色の四角)
4.その茶色の仕組みごとに計測すべき点を考える(白い吹き出し)
5.もっと他の顧客導線や変化がないか考える(オレンジ色の枠の追加)
———
なおステップ5の顧客像はもうちょっと拡げることもできて、
例えば「他のメルマガでアクセス解析に興味を持った人」
といった人を加えることもできます。

どこまで拡げるかはビジネスモデルによると思います。


図解するとなにがいいかって、
サイトの施策漏れや計測すべき値(KPI)に
気づきやすくなるということです。

計測すべき値が決まれば、
さきほどの独自スコアリングもしやすくなります。

この図解は1時間弱 でできるし、
面白かったのでお勧めです。

僕のサイトの図も30分程度で作りましたが、
赤字で記載した仕組みやKPIは全くやれていないところです。
(実は自分のサイトは殆ど分析していません^^;)

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4.アトリビューション

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これからの流行りらしいので抑えておきます(汗)
アトリビューションとは分配という意味。

平たくいうと広告の間接効果をはかりましょう、
という考え方のことなので特段目新しくはないのですが。。

例えば
最初はMixi、次にAdwords,最後にGoogleなど、
コンバージョンに役立った媒体が3つあった場合、
その媒体事にルールを決めて分配評価しましょう、
という考え方のことです。

残念ながらGoogleAnalyticsでは、
ある程度工夫しないと計測は難しいです。
※実現アイディアは以前記事(中程に軽く記載)にしています。
http://site-kaiseki.com/analyze/post-11.html

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5.お役立ちツール

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最後にお役立ちツールのご紹介。
いろいろ面白いツールがあるものです。

・Tynt.com
 →どのテキストがコピーされたかを計測できる

・UserHeat
 →ヒートマップが取得できる

・GRC/SWC
 →検索キーワードと順位がとれる

・Woopra
 →個人単位の動き


セミナーの最後の方で清水さんがお話された
「作りっぱなしは宝くじと同じ」
(つまり当たるも八卦、当たらぬも八卦)
という言葉が印象的でした。

WEBサイトは検証がしやすいメディアですから、
ぜひ検証していきたいですね。

なお、本セミナーと同様のセミナーは2011/2/23にも開催されるようです。
http://homepage-shindan.com/url/file/iaseminar.html

参加費が2500円とかなり安いですし、
コンセプトダイアグラムなどがより深く理解できると思いますので、
今回参加できなかった人にはお勧めします。

また今回は、普段メルマガにしか掲載していない編集後記も、
関連性が高いのでブログに掲載しますね。

▼編集後記
中小企業と大企業のアクセス解析の違い

※編集後記はこんな僕のちょっとした気づきやくだらない日常を書いています。
 ブログでは載せてないので、読んでみたい人は
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