RiTurban‘sサイト解析ブログ

ユーザーをグループにわけて考えよう(4) ~アクセス解析のセグメンテーション

2011年07月25日

先週からの続きです。

▼第一回 ユーザーをグループにわけて考えよう(1)セグメンテーションとは
http://site-kaiseki.com/analyze/post-29.html

▼第二回 ユーザーをグループにわけて考えよう(2)~どのようにセグメントを分けるべきか?
http://site-kaiseki.com/analyze/post-30.html

▼第三回 ユーザーをグループにわけて考えよう(3)~SEOやPPC広告に応用する
http://site-kaiseki.com/analyze/-seoppc.html


グループをWEBサイトで応用するやり方は

1.SEO,PPC広告(集客)で応用する方法
2.アクセス解析(分析)で応用する方法
3.WEBサイト制作で応用する方法

と3つあるというお話をしました。

今日はいよいよ本題の
2.アクセス解析についてです。


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2.アクセス解析(分析)で応用する方法
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アクセス解析をもっと使いこなしたい!

そう思われるならば、
格段にレベルアップする鍵は、
これからお話する
「ユーザーのグループわけ」の考え方です。

グループ分け、つまり
「セグメンテーション」の考え方を
ぜひ使いこなせるようになりましょう。


ところで、そもそもなぜアクセス解析では、
セグメンテーションが上達の鍵なのでしょうか?

実は苦し紛れの台所事情があります。。

以前もお伝えしましたが、
本当はユーザー一人一人を分析できれば
圧倒的にサービスの質が向上します。

誰だって自分専用のサービスがいいに決まっていますからね。

それがわかっているので、
Amazonなんかは
「あなたにお勧めの本はこちら」って出てきます。

でも、普通の中小企業には、
Amazonのようなサービスは無理です。

お金や人的リソースが全然足りません。
(ちなみにAmazonもデータが溜まるまでは
 数年間赤字で倒産も危ぶまれた)

そこでもう大雑把に

「ユーザー1人1人が無理なら、
 同じような行動をとりそうなグループでわけちゃえ!」

という画期的(?)な考え方が出てきます。

セグメンテーションの誕生です。


■どういう観点でグループをわけるか?

アクセス解析でセグメンテーションが重要な理由は、

・苦しい台所事情の中で、より顧客満足度をあげるため

というお話をしました。

ところでここで問題となってくるのが、
「では、どういうグループに分けたらよいのか??」
ということです。

僕はプロとアマチュアの違いは、
単純にこの「グループ分けの視点」
だと思っています。

そして安心してください。
今日そのコツをお伝えします。

実はすでに答えは言ってあります。
・同じような行動をとりそうなグループでわける
のです。

■必勝の定石!

とはいえ、今のお話は
グループ分けのルールをお伝えしたようなもの。

将棋のルールとして
「自分の王様を守りながら敵の王様をとったら勝ち」
といわれても、

「はぁ~??ナメンナヨ!?」

となりますよね。。

ありがたいことに将棋には
「定石」という、先人の知恵があります。

そしてアクセス解析のセグメンテーションでも、
「だいたいこの型で分析するとうまくいきやすい」
という定石があります。

ちょっとご紹介します。
———————–
・リピーターと新規ユーザーは行動パターンが違うのでわける
・地域別に行動パターンが違うのでわける
・検索キーワード別に行動パターンが違うのでわける
・曜日別に行動パターンが違うのでわける
・ランディングページ毎に行動パターンが違うのでわける
・申し込みをしたユーザは行動パターンが違うのでわける
・yahooやgooleなどの媒体毎で行動パターンが違うのでわける
・メルマガユーザーは行動パターンが違うのでわける
———————–

よく見れば、
どこかで見たものばかりじゃないでしょうか?
(だから定石なのですが)

せっかくなので、
今までセグメンテーションを使ったことがない人は、
セグメントを分けて下記を分析してみましょう。

・それぞれ、何ページくらい見ているか?
・どんなキーワードが人気か?
・どんなページが人気か?
・どこで離脱しているか?
・直帰率はどうか?

▼GoogleAnalyticsでセグメンテーションを使う方法(公式ブログ)
http://analytics-ja.blogspot.com/2009/01/advanced-segmentation.html

やってみると例えば面白いのは
Yahoo!とGoogleの違い。

PPC広告を実施している人は気をつけてもらいたいですが、
意外と好みのランディングページが違ったりします。

Yahoo!ユーザは、
普通の情報がまとまったトップページみたいなものが好き。

Googleはすぐに答えがわかるページが好き、などです。

まぁあくまで傾向ですので、
キーワード毎にも違うし、
一概にはいえませんが。。


■まずは定石から。次に興味から。そのうち経験から

ところでセグメンテーションが
「行動が違いそうなユーザにわける」
という考え方ならば、、

当然、他にも考えられます。

———————–
・天気別に行動パターンが違いそうだからわける
・媒体毎にパターンが違いそうだからわける
・季節毎にパターンが違いそうだからわける
・男性と女性は行動パターンが違いそうだからわける
etc…
———————–

パターン分けは無限に考えられ、
もちろん、それぞれの組み合わせも考えられます。

・yahooを使う女性とyahooを使う男性をわける
・冬のメルマガユーザと夏のメルマガユーザーをわける
・特定のメルマガを読んだユーザーをわける

この無限の組み合わせの中から、
どのグループを選び出すか?

僕はこう考えています。

「まずは定石から。次は興味から。そのうち経験から」

初めての人は定石から始めて、
そのうち興味が出れば、
いろいろな角度で分析してみると面白いと思います。

でもそうすると時間がいくらあっても足りないので(汗)
最後は経験と 慣れで、効率的なのを選ぶって感じです。

アクセス解析はセグメンテーションの
考え方を取り入れるだけで、圧倒的に面白くなるし、
GoogleAnalyticsにも後光が差します。

まだやったことがない人は、
ぜひやってみてくださいね。

・・・

次回は、

WEBサイト制作???

です。
お楽しみに。

※でも連載が長くなってきたので、ちょっと変えるかも。。